手洗いの基本
家の中や外には、目に見えないたくさんの菌が付着しています。 目に見えないために知らず知らずのうちに菌をもち込んだり、もち出したり、広げたりしています。
手に付着した病原微生物(細菌・ウイルス等)が物品に付着し、例えば、電車のつり革・手すり・エレベーターボタン・ドアノブを介して手から手へと拡がります。そこからまた手を介して鼻や口、目から体内に入っていき、それが感染拡大のきっかけとなります。
手洗いは、そんな感染経路を遮断するために大切です。手は見た目ではそんなに汚れていなくても病原性微生物が付着している可能性があるため、石けんと流水を用いてきれいに洗い流す習慣をつけることがとても重要です。
手洗いは大事なのはわかっているけど、「毎日、何度も面倒だなぁ」「汚れたものをさわったわけでもないし、サッと洗えば大丈夫よね…」という風に思っている方もいるのではないでしょうか。
せっかく手洗いをしていても、それが間違った方法では、全く意味がありません。きちんとした方法を知っておきましょう。
NG手洗い
NGな洗い方1
1つ目は水だけでよく洗ったから大丈夫というNGな洗い方。
水だけではどうしても手のしわや爪の間など、細かい部分の汚れはしっかり落とせていないのです。石けんやハンドソープを泡立てて、泡が細かい部分まで行き渡るように洗い、菌や汚れを落とさないといけません。この泡こそが汚れを呼び寄せるので、しっかりと泡立てることが重要!
NGな洗い方2
2つ目は手をこすり合わせるだけで手洗いを終わらせているNGな洗い方。
これだけでは手の平の表面の汚れしか落とすことができず、意外と汚れている、「指先」「指の間」「手首」は洗えていません。ものに触れる機会が多く汚れがつきやすい指先や、見落としがちな指の間、手首もしっかりと洗いましょう。
NGな洗い方3
3つ目が頻繁に手を洗いすぎてしまうというNGな洗い方。
手を洗うことが大切とはいえ、洗いすぎは逆によくありません。手のひらなど皮膚の表面には「常在菌」と呼ばれる菌が存在しています。それらがバリアとなって、ウイルスやバイ菌の侵入から体を守ってくれています。
そのため、洗いすぎると、肌荒れを起こしてバリア機能を低下させてしまいます。実はそのバリア機能が低下すると、菌がかえって増加してしまうのです。いくら手洗いが重要とはいえ、洗いすぎるのは逆効果なので気を付けましょう。
正しい手洗い
それでは正しい手洗いとはどういった方法なのでしょうか。
1. 洗う前に指輪や時計ははずす
2. 手を流水で洗う
3. 手に石鹸やハンドソープをたっぷりとる
4. 手の平を合わせてよくこする
5. 手の平で手の甲をこする
6. 指の間・付け根・指先・爪の間も入念にこすり洗う
7. 親指と手の平のねじり洗いをする
8. 手首も洗う
9. 石鹸をしっかり洗い流す
10. 清潔なタオルやペーパーなどでキレイにふく
動画を見ておさらいしましょう。
また、手を洗いすぎると逆効果といいますが、いつが適切なタイミングなのでしょうか。
適切なタイミングとは:
1.外出から帰ったあと
2.お料理をする前後
3.食事やおやつの前
4.トイレのあと
5.動物に触ったあと
6.咳・くしゃみを手でおさえたあと
少なくとも上記の際にはしっかりと手を洗うことを心がけましょう。そして、手を洗ったあとは手荒れ防止のためにハンドクリームなどを塗って保護してあげましょう。
まとめ
意外としっかりと知らない手洗いの基本、いかがでしたか。
適切な手洗いをして、手の清潔さを保ち、バクテリアから体を守って健康体でいましょう!